感じたことを「ありのままに」表現してもいいのが芸術と子供たちに伝えたい

レッスンでのエピソード

ありのまま

お伝えしていなかったこと

毎日レッスンしていると

色んな「気づき」があります。

 

折をみて子ども達や保護者の皆さんと

そんな「気づき」を共有してきたつもりです。

なるべくレッスンに生かすことが出来れば…と。

 

出来ているのやらいないのやら…。

最近記憶力も怪しいし。

 

そこで「ぴあぴあだより」でレッスンでのエピソードを

保護者の皆さんにお伝えしようかと考えたことが何度かあったのですが、

まだそのようなことを書いたことがありません。

 

それは

「私が子どもだったらいやだろうなー。」

と考えたからです。

 

何十年も前の気持ち

小学生の頃学校で、

マメな担任の先生が学級通信を毎日のように発行されていて

私は(あまり目立つ子どもではなかったのですが)

比較的名前がよく載っていました。

 

ちょっと面白いエピソードや褒めていただく内容だったのですが、

それを読んだ母に色々聞かれたり、食卓での話題にされるのがちょっと鬱陶しかったのです…。

 

学校でのびのび楽しんでいるのを(参観でもないのに)見られている気がして。

 

何度かそういう事があるとつい

「これを今言ったら学級通信にのってしまうかも。」

という考えがよぎる場面もありました。

 

「学級通信に書かないでね。」

と先生に頼んでいた友人もいました。

今思えば何がそんなに嫌だったのでしょう。

 

全ての子どもがそういう考えを持つとは思いませんが(むしろ少数派かな。)

そういう思いがあって

これまでレッスンでのエピソードを書く事を避けていたのです。

 

子ども達を油断させたいのです

子どもって大人の世界の「常識」を全力で学んでいると思います。

もちろん、それは必要なことなのですけれども。

 

ただ、表現活動は

「非常識なことでも表現していい」

というのが魅力だと思うんです。

 

「思ったこと、感じたことをそのまま表現しても許される場」

ということです。

 

大げさにいうと心を解放できること。

 

そういう経験ってとても大切だと私は思っていて

「言われた通りのことだけやればいいや。」

「間違えたら嫌だから今までの通り進めよう。」

としか考えられない人は、

心を解放して認められた経験がないのではないかと思っています。

 

そんなのつまらないと思いませんか?

私は思います。

 

「枠をはみ出しても認めてもらえた経験」

をしないと頭が固くなってしまうんです。

子ども達はこちらから働きかけなければ、

すぐにどこかで聞いたようなことばかり言うようになります。

 

だからなるべく私は

「あなたの演奏だから、そこは好きにしていいよ。」

と言うよう心掛けています。

 

自由な思考がないまま、ただピアノの技術ばかり教えてもつまらないと思うんです。

 

技術と自由な思考、両方のバランスがとれたレッスンが理想。

 

子ども達が委縮しないように、よほど目に余ることでない限り自由にさせています。

行動も発言も…。

 

そういう背景があるので、

せっかく私を信用してのびのびレッスンを受けている子ども達を警戒させたくないのです。

 

結論は、やっぱり「レッスンでの事例」は書かない方針です。

 

が、皆さんにお伝えしたいことが多いのも事実。

そこで、

「今ぴあぴあに在籍している生徒のことをそのまま書かない。」

というルールを設けて

レッスンでのエピソードを少しずつ書きたいと思います。

 

皆さんに伝えたいことって大体過去にも似たことがあったエピソードが多いので。

 

なので今後、レッスン風景の中からちょっとしたエピソードを時々書きますが、

「こんなこと書いてあったよ!あなたのことじゃないの?」

みたいなツッコミを子ども達にしないでいただきたいとお願いしたいのです。

 

ある子どものレッスンでの出来事をきっかけに、

気づいたことを

「一般論」

または

「過去に在籍した子どもの事例」

を持ち出して共有できればと考えています。