ピアノが長続きする人の2つの共通点。小さな変化に気付く感性と自己受容について

ピアノが長続きする人の2つの共通点

観察

腰を据えてピアノに取り組むために

ピアノを長く続けられる人に共通する資質について

生まれつきの性格による向き不向きというより

ピアノを続ける中で

「身に付くといいな」

という事を書きます。

それは以下2点

 

1.小さな変化に気付く感性

2.自己受容が出来ること

 

これらが備わっている人は

ピアノだけではなく

何事も腰を据えてじっくり取り組めるのではないでしょうか

 

1.小さな変化に気付く感性をもっている

ピアノの練習をしているときに

弾けない箇所を

10回、20回…

100回 200回

練習を繰り返します。

 

ただ回数を重ねるだけの練習には

「根気」「忍耐」「根性」が必要です。

 

多くの人が誤解しているかもしれませんが

何時間もピアノの練習するのって

「根気」「忍耐」「根性」

でやっているわけではありません。

例えば

難しいフレーズを100回練習弾くということは

100通りの

実験

→観察

→検証

→実験

→観察

→観察

→実験…

を繰り返しているのです。

 

タッチを変えたり

指使いを変えたり

姿勢、座る位置

手首、腕の角度を変えてみたり

重心を変えたり

 

少し楽に弾けた気がしたら

何が良かったのか考えて

実験

いい音がでたら

また検証して実験

 

そんな風に

自分の演奏を客観的に観察して

小さな変化を見逃さず

それを手がかりに

少しづつ改良を加えて

理想に近づけていくのです。

 

ただ同じことを機械的に繰り返しているわけではありません。

 

そういう細かい実験と検証を続ける過程では

「小さな達成感」を無数に感じています。

 

その達成感を励みにまた

実験と検証を繰り返すのです。

一生懸命

「ああでもない、こうでもない」

と紆余曲折を繰り返していると

あっという間に時間が過ぎ

結果的に100回どころか

ひとつのフレーズに何時間もかけていた

という事になるんです。

 

その「小さな達成感」に気付いて喜べるようになると

ピアノを長く続けられるんじゃないかと思います。

2自己受容できる

小さい子供は

「自分は何でもできる。自分は特別」

という「万能感」があります。

 

子どもに「万能感」があるのは

愛されて健全に育った証拠なので

自然なことだと思います。

 

けれども、

この「万能感」は

成長する過程で捨てていかなければいけないものです。

 

失敗や挫折を経験して

自分の弱さ、欠点を知り

それでもそれらを受け入れて大人になるんですね、

 

ピアノの練習は小さな発見と達成感の連続と

先ほど言いましたが

同時に

「小さな挫折」の連続でもあります。

 

小さなトライの大半は失敗に終わるのですから

それはもう挫折の連続です。

 

「自分がこんなに失敗ばかりするはずかない!こんなの自分じゃない」

「こんなに出来ないことを人に絶対に見られたくない」

と考えてしまうと

練習は辛いものになります。

最初のうち

ピアノが上手く弾けないと

「こんなはずはない!」

という焦る気持ちでいっぱいになるかもしれませんんが

そのうち

慣れてきて

万能だったはずの自分には

こんなにも出来ないことが沢山ある

と認めざるを得なくなります。

 

出来ないから習う

出来ないから工夫する

出来ないから練習する

 

出来ないことを前提にすると

方法が見つかるものです。

謙虚な気持ちで学べば

出来ないことは克服できます。

一度成功体験をしてしまえば

もう出来ないことは怖くなくなります。

 

出来ないことに焦らなくなると

ピアノが楽しくなるのです。

 

「何でも出来る完璧な自分」

ではなく

「出来ないことが沢山あるけれども

がんばって克服できる自分」

の方がずっとかっこいいですよね。

 

ピアノを通して

ピアノの技術だけではなく

人間的にも成長出来るといいですね。