兵庫県高校入試、内申書サバイバル術。実技教科の重要性

兵庫県の公立高校受験

成績表をじっくり見て作戦をたてましょう

成績表

今回は、兵庫県の公立高校入試の内申点について書きます。

 

なぜ学習塾ではなく、ピアノ教室のサイトで

内申点のことを書くのか…

 

その理由にピンとこない保護者はぜひお読みください。

 

【兵庫県の公立高校の入試制度】

兵庫県の公立高校入試は500点満点で合否が決まります。

500点のおよその内訳は

 

①内申点250点

②当日の入試得点250点

 

①内申点

これは基本的に通知表の数字です。

5段階評価をもとに、教科によって以下のような掛け点があります。

 

主要5教科(数国英理社)の5段階評価×4倍

実技4教科(美・音・技術家庭・保健体育)×7.5倍

というルール。

 

②は入試当日(数国英理社)の得点。

試験範囲は中学三年間習った全範囲からの出題。

完全に実力勝負です。

この主要5教科500点満点の試験×0.5=250点満点

 

この他に第一志望可算点点がありますが

今は除外して考えます。

 

詳細な情報はこちらのサイト

分かりやすくかかれていますので

参考にしてください。

 

点数配分は都道府県によってバラバラだそうです。

 

兵庫県の高校入試の特徴は

「内申点の比率が非常に高いこと。」

つまり

試験当日一発勝負で逆転勝利するのが

難しい勝負と言えます。

 

戦略的に全体を把握しながら

コツコツ努力出来る子どもが報われるシステムということですね。

 

サバイバル戦略の内容

ポイントは内申点の配分です。

 

内申点は9教科の合計得点。

なかでも

実技4教科の比率が高いのが特徴ですね。

 

例えば

Aさん

主要5教科オール「4」×4倍

実技4教科オール「3」×7.5倍

→80+90=170点

 

Bさん

主要5教科オール「3」×4倍

副教科4教科オール「4」×7.5倍

→60+120=180点

 

あら不思議!

明かに勉強のできるAさんより

Bさんの方が10点も高くなりました。

 

主要5教科オール5でも「100点」

ですが

実技4教科オール4でも「120点」

もらえます。

 

これがこのページで内申点のことを書いている理由です。

「音楽」の勉強がんばりましょう!

けっこう全力で頑張ることを推奨します。

ご相談下されば

子供たちの実技教科を全面的にお手伝いします。

 

内申点はペーパーテストだけでつくのではありません。

美術のテストで100点とっても

絵やその他作品の出来が残念だった場合、5はつかないでしょう。

 

でも、

先生の説明をきちんと聞いて一生懸命作品を作れば

多分4はもらえるでしょう。

 

数年前、ぴあぴあの生徒で

美術のペーパーテスト100点、

評価「3」というケースもありました。

別に生意気で感じ悪い子供ということはなく

普通の子だったのですけどね。

逆に作品を見たかったです。

 

実技という不確定要素を考慮しても、

数学で100点とるより

美術で100点とる方が楽です。

 

範囲は少ないし、ほとんどが暗記です。

 

音楽も同じ。

 

歌が微妙でも

ペーパーテストで100点とれば「4」はもらえるでしょう。

 

音楽のテストは放送問題があるので、

100点はけっこう難しいですが90点なら狙えます。

 

そして、音楽のテストもほどんど暗記です。

もちろん、数学で100点とるより楽です。

そして同じ点数とるならお得です。

かけ率が全然違いますからね。

 

数学の3を4にあげるより、

音楽の3を4にあげる方が

楽だしお得だということです。

 

いつから実技科目を頑張ればいいのでしょうか

兵庫県の入試では3年生の内申が主に見られます。

 

だから

1,2年生のうちは

実技科目には時間をかけないで

その分5教科にエネルギーを注ぐという戦略もあるようです。

主要5教科はしっかり理解して実力を積み重ねておかないと、困りますからね。

 

けれどもこの戦略、私は賛成しかねます。

 

理由は

3年生になって初めて取り組む教科で

納得いく点数をとれる確信はありますか?

 

5教科は(特に数学と理科)は1、2年に比べて

3年生の範囲が格段に重いです。

 

それまで実技科目に時間を割いたことがないのに、

重くなった主要教科を頭に入れつつ

急に上手に実技教科に時間配分ができますか?

 

効率よく時間が使えますか?

 

ちょっとリスクが高いように思います。

 

実技科目は年3回の期末考査しかありません。

3年間で練習のために使えるのが6回。

本番が2回(3年生最後のテストはもう内申に影響しないといわれています)。

こういう風に考えるのが良いでしょう。

 

1年生の間に練習のつもりで

どうしたら効率よく点がとれるのか、

試行錯誤してみましょう。

実力をつける意味合いはないので

コツコツ日常的に取り組む必要はありません。

短時間高得点を狙うだけ。

失敗してもリスクはありません。

3回試せば何かコツがつかめるでしょう。

 

2年生になったら1年生の間に試した必勝方法を使って、

さらに勉強時間を短くする工夫をします。

コンスタントに80点から90点とれる自信をつけておきましょう。

 

スタンダードな方法ですが

チェックペンを引いてチェックシート(赤シート)で隠して

覚えるのを最初に試しましょう。

どこにチェックペンを引くのかは

私も一緒に考えます。

1回のテストで大体3~4曲勉強することになります。

必ずおさえるべきは

作詞作曲者

調性

拍子

速度表示

強弱記号

これらを楽譜内の場所と一緒に覚えます。

それから、

その期に扱った楽器のことを覚えます。

その楽器の音の特徴

作られた年代

その楽器を使った有名な曲

楽器が音をだすしくみ

似た楽器とその楽器のしくみの比較

など。

あとは、

その期の行事に関連したこと

特に2学期は合唱コンクールがあるので

合唱関連の曲について

歌う時に注意すること

など。

ざっくりいうと以上ことを

おさえましょう。

 

実技科目に割く時間が大体見積もれれば、

残りの時間は主要5教科に安心して使うことが出来ます。

そして

たとえ主要5教科のどれかでしくじっても、

実技科目で内申をとれているので

段階表を見て精神的なダメージは多少抑えられるでしょう。

 

実技教科の中でもタイパがいい教科

「美術」と「音楽」です。

この2科目は実技科目の中でもお得なツートップです。

 

美術と音楽はそれぞれ1教科の勉強だけで100点満点あるからです。

 

技術・家庭と保健・体育はそれぞれ50点満点なので2科目分の勉強で100点。

 

私の感想ですが、体育はタイパ悪いです。

テスト一回につき大体3種目の内容が範囲ですが、

ルール、歴史、練習法など覚えることが多く、

しかも

身体の使い方を言葉にするのって難しいのです。

 

テスト範囲が発表されたら

音楽のテスト範囲を全てコピーしてしてもってきてください。

私と一緒に作戦を考えましょう。

勉強時間は人によりますが、テスト前日に1回。

それ以前に1~2回。

人によってはもう少し時間をかけられたらいいですね。

主要5教科の仕上がりによるので

一概にいえませんが。

それくらいの労力で90点がとれるってお得だと思いませんか?

 

実技科目は効率よく勉強して内申を上げつつ5教科の実力をつける。

これが兵庫県の公立高校入試勉強必勝パターンです。

 

参考までに…

中学生時代に9教科オール5を取ったことのある子達に

聞き取り調査したところ(3人だけですが)

期末テスト1週間前からは

6~7割の時間を実技科目に使い、

3~4割は理社の暗記と漢字や古文。

数学、英語は前日に少し見るくらい。

だったそうです。

 

「その通り勉強しろ」

というつもりはありません。

けれども

今後闘っていかなければいけない