シューベルト作曲【軍隊行進曲】ピアノ演奏難易度⑨
ピアノ発表会難易度別曲紹介
指はよく動く。ピアノは大好き。だけど複雑なリズムはめんどくさい。そんな子どもにぴったりの曲
演奏難易度⑨
シューベルト作曲
軍隊行進曲
気持ちの良い2拍子は
行進曲の王道。
一方
メロディーは
軍隊らしからぬ美しさ。
この軍隊は強いのか弱いのか…。
指はよく動くし
ピアノを弾くのは好き。
だけど
複雑なリズムには乗り切れない…
めんどくさい。
つまり
色々考えず気持ちよくピアノを弾きたい
そんな子供に最適な曲。
かっこいいものへの憧れはいつの時代も同じ
「ズンチャカチャッチャッ・ズンチャカチャッチャッ」
「軍隊」「行進」
というテーマにぴったりの
楽しいリズム。
聴いていると自然に
気分が高揚するよう。
テレビやインターネットのない時代
兵隊の行進を見た市民は
わが国のヒーローたちを
頼もしく誇らしい気持ちになったことでしょう。
クラシックの曲には
「軍隊の行進」
「兵士の行進」
をテーマにした曲が多数あります。
有名なものでは
「トルコ行進曲」(モーツァルト作曲)や
「トルコ行進曲」(ベートーベン作曲)
がありますね。
今も昔も男子たちは
強くてかっこいいものに憧れるのかな。
(この時代の作曲家は男性が多いですから。)
内気で大人しい性格のシューベルトも男の子。
彼にとっても軍隊は
「かっこいい!」
存在だったのでしょうね。
だって
この曲かっこいいですもの。
シューベルトはロマン派ではないのですよ
でも、
「かっこいい」
だけではないのが
シューベルトの
「軍隊行進曲」。
メロディーは美しい。
強くてかっこいい軍隊を描きながらも
ついメロディーは美しく流れてしまう…。
内気で優しい性格のせいなのか
シューベルトが生まれ育った
オーストリアという
文化水準高い土地柄のせいなのか
とにかく
シューベルトのメロディーの美しさは唯一無二。
「歌曲の王」という愛称は伊達ではないのです。
「ます」
「野ばら」
「魔王」
などシューベルトといえば歌曲。
音楽の授業で習いましたね?
(芦屋山手中学では
1年生2学期期末テストで
「魔王」でてましたよ!)
歌曲の命は美しいメロディーですから。
相手が軍隊の行進でも
そこは絶対なんです。
シューベルトってほんと
おもしろいです。
ちなみに…
音楽の時代区分で
メロディー、和声など抒情的に歌わせるのが
ロマン派時代の特徴。
代表的な作曲家としては
ショパンやシューマンなど。
抒情的なメロディーが特徴の
シューベルト。
ロマン派かと思いきや
実は古典派に分類されます。
モーツァルトやベートーベンの仲間です。
けれどもまあ、
ロマン派の始まりではあると思います。
時代区分なんて
はっきり線引きできるものではないですから。
そういう過渡的なところも
シューベルトの魅力のひとつかもしれません。
拍はタテノリという話
2拍子、3拍子、4拍子
クラシック音楽では
「拍子」
という鼓動にのって
音楽を演奏します。
行進曲が2拍子なのは
人間の足が2本で
「交互に出すから」
と言われることもあります。
個人的にはそれはどうかと思っていますが
というのは
2拍子の
1と2は平等ではないからです。
「強拍と弱拍」
という言い方もありますが、
一拍目の「強」は
溜まったエネルギーが発散される拍。
二拍目の「弱」は
エネルギーを溜めている拍
というイメージ。
例えば
バスケットボールのドリブル、
ボールを持つ状態から
床に押し付けて
「ダンッ」
と音がした瞬間が1拍目。
その反発で
ボールが跳ねて
手と一緒に上昇している動作が2拍目。
という感じ。
でも
エネルギーを
「発散」
してから
「溜める」
のは逆だと思いませんか?
だから本当は
一拍目の前に
溜める拍があるのです。
これを書き始めると長くなるので
またの機会に。
「強拍 弱拍」を
英語では
ダウンビート
アップビート
といいます。
私は
「強拍弱拍」より
「UP DOWN」が
好きです。
ちなみに
お気づきの方もいらっしゃると思いますが
ぴあぴあの
リズム練習、
手拍子ではなく
木琴を使うのは
それが理由です。
木琴でリズムをうつと
勝手に
UP DOWN
になるので便利なのです。
皆さんも一度
行進曲を聴きながら
アップビート
ダウンビート
を感じてみてください。
手拍子では感じられない
躍動感を感じられるはずです。
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