ウィリアム・ギロック作曲【組曲ホ短調】ピアノ演奏難易度⑦
ピアノ発表会 演奏難易度別曲紹介
歴史的なことや未知の国にロマンを感じる感性ってありますよね
ギロック作曲
組曲 ホ短調
「リュート奏者」
「年老いた乳母の子守歌」
「たか狩り」
一曲一曲小さな作品ですが
魅力的な曲ばかり。
想像力をかきたてられます。
扱うテーマ―はバロック時代によく登場する宮廷生活。
作曲者はギロックなので
新しい曲なのですがノスタルジックで民族的。
未知の国や歴史的なことにロマンを感じる
そんな子どもが選ぶことが多い印象です。
リュート奏者
リュートは
ギターのご先祖のような楽器。
琵琶の親戚でもあるそう。
ぴあぴあの発表会で
子ども達が演奏する曲は
バッハの時代以降
つまり18世紀以降の曲です。
それでも300年も昔ですから相当古いですが。
リュートは
それより古い
15~17世紀の楽器です。
ヨーロッパではルネッサンス期
日本では戦国時代でしたっけ。
形はギターににています。
響きは
多くの古楽器と同様
繊細で優雅。
素朴な音にはヒーリング効果がありそう。
宮廷を扱うこの組曲の一曲目にふさわしい曲。
リュートは当時「楽器の女王」といわれ
王侯貴族の宮廷で人気の楽器だったから。
宮廷楽師だけでなく
貴族たちもたしなみとして
リュートを演奏したのだそう。
王侯貴族たちの
優雅な日常風景が浮かぶような一曲です。
騒がしくならないように。
そーっと一音を大切に演奏すると素敵です。
たか狩り
たか狩りも宮廷を扱う曲に
よく登場する題材です。
たか狩りは中世ヨーロッパでは
貴族だけに許された遊びだったとか。
日本でも織田信長が好きだったのは有名。
この曲はたか狩りのもつ
緊張感をうまく表した曲だと思います。
大空を旋回する鷹
その鷹を従えて獲物を探すハンター
場面を切り取って一枚の絵画にしたよう。
そういえば
西洋絵画には
「狩猟画」
というジャンルがありますね。
文字通り
狩猟の場面をモチーフにした絵画。
17世紀ころ盛んに描かれたので
リュートと同じ時代です。
狩猟画には2種類あって
狩猟をしている場面を切り取ったものと
捕らえた獲物を並べた様子を
描いたものがあります。
もちろんこの曲は前者。
「バベルの塔」で有名な
ブリューゲルの作品にも
「雪中の狩人」
があります。
私、ブリューゲルが大好きで
ウィーンの美術館に連日通った思い出があります。
実はこの曲
私にとってノスタルジックな曲なのかもしれません。
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