エルメンライヒ作曲【つむぎ歌】ピアノ難易度⑦
ピアノ発表会難易度別曲紹介
ピアノ演奏難易度⑦
エルメンライヒ作曲
つむぎ歌
オーソドックスなことに安心感を持つ子供に人気
メロディーが美しい
あまり不協和音が多くない
リズムが単純
クラシックのピアノ曲ではこのような曲が多くあります。
誰もが納得する名曲の特徴かもしれません。
モーツァルトの「キラキラ星変奏曲」
ショパンの「ノクターン」
メンデルスゾーン「春の歌」
など。
そういう曲が好きな子どもが
速い曲、疾走感のある曲
を弾きたいと思ったらこの曲がおすすめ。
「音の風俗画」で普通の人々の生活を想像する楽しみ
19世紀の作品には職業を題材にしたものが多くみられました。
「鍛冶屋」
「郵便馬車」など。
「糸紡ぎ」
もその中の一つです。
眠れる森の美女の指に刺さったのも糸巻の先でしたね。
糸紡ぎの仕事は当時の一般市民の女性のたしなみでした。
ウール、リネン、シルク、コットンなど
糸をほぐしてクルクル回る滑車に巻きつけていくのです。
この曲「つむぎうた」は
「音楽の風俗画」の中の一曲。
左手の伴奏が
軽快にまわる滑車の様子を表しているのでしょう。
単調な手仕事を
すこしでも楽しくするために
明るく歌を歌いながら頑張っている
女性の様子が浮かぶようです。
中間部
メロディーが左手に移る部分は途中休憩かな?
それとも睡魔におそわれてあくびをしているのでしょうか?
日常の一コマをそっと覗き見たよう。
ミレーやブリューゲルの絵画のようです。
エルメンライヒの他にも
シューベルト
ブルグミューラー
メンデルスゾーンの紡ぎ歌も有名です。
ヘ長調には田園風景がよく似合う
クラシック音楽の曲には24の調があります。
クラシック以外だとキーと言いますね。
科学的に証明できるのかはさておき
調にはそれぞれ特性があります。
調は大きく分けて長調と短調があって、
明るいのが長調
暗いのが短調です。
そしてもう一つの分け方が
ト音記号やヘ音記号の横についている記号(調号)。
シャープ(♯)かフラット(♭)かという違い。
♯は言葉の通り尖った感じでキラキラしています。
♭は平坦…つまり尖っていない感じ温かみをかんじます。
私の主観なので科学的根拠も証拠もないのですが。
「つむぎ歌」はヘ長調♭が一つ。
ヘ長調の曲は牧歌的、のんびりした風景が似合う調性だと思います。
調性は本来こんなに簡単に語れることではなくて
曲を絵に例えるとすると
旋律、リズム、和音などは絵そのものなのですが
調性はそれを描く画用紙、キャンパスのようなもの。
何色のどんな素材の紙に絵を描くかで
作品は全く違うものになるのです。
だから曲への理解を深めるためには
必ず調のことを頭に置く必要があるのです。
この曲が好きな人へのお勧め
【調子のよい鍛冶屋】(ヘンデル)
【口笛吹きと犬】(プライアー)
【おもちゃの行進曲】(Lモーツァルト)
【交響曲 田園】(ベートーベン)
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