ベートーベン作曲(伝)【さらばピアノよ】ピアノ演奏難易度⑦

ピアノ演奏難易度別曲紹介

古典派からロマン派へと時代は変わりゆくのです。

夕焼け

ピアノ演奏難易度⑦

ベートーベン作曲

さらばピアノよ

「さらば地球よ~」という宇宙戦艦ヤマトのテーマソングを連想したのは私だけでしょうか。

 

それはともかく、とても美しい曲です。

 

メロディーはシンプルで清々しい、古典派らしい印象。

そのメロディーを支える和音は、絶妙に移り変わる流れが感情の波のよう。

結果的にロマン派寄りの情緒的な表現になりました。

 

この曲、実はベートーベン作曲というのは少し疑惑があるそう。

ベートーベンが考えたモチーフを使ってディアベリが編曲したという説が有力らしいです。

 

19世紀当時、ロンドンの出版社が「ベートーベンの」ピアノ曲だとして出版したそうです。

 

有名人だったベートーベンの名前を使うと楽譜の売れ行きがよかったのでしょうか。

 

「さらばピアノよ」という題をつけたのも出版社。

 

ベートーベンの難聴が進み苦悩の中

「ピアノよ、おまえはいつまで私を苦しめるのだ」

というセリフ付で「ベートーベン最後のピアノ曲」を出版したそうです。

 

作曲された年代は1800年ごろ。

ヨーロッパではフランス革命や産業革命が起こった時期。

日本では江戸時代中期。

写楽が浮世絵を、伊能忠敬が日本地図を作っていた時代ですね。

何が真実かなんてわからないです。

写楽だって謎の絵師ですし…。

 

疑惑の曲について

疑惑の曲は沢山ありますが

 

有名な「メヌエット ト長調(BWVanh.114)」も同様な疑惑のある曲です。

多くの人が作曲者はJSバッハだという認識ではないでしょうか。

でもこの曲、ベッツオールトという人物が作曲したというのが有力な説らしいです。

 

ベッツオールトは、時代も国もバッハと同じ、ドイツでオルガン奏者兼作曲家として活躍した人物です。

 

ベッツオールト作曲のメヌエットを、JSバッハが妻アンナマグダレーナの練習用にまとめていた曲集に加えたのでは…と言われています。

 

真実なんてわからないです。

昔のことですから。

分からないから、想像力を膨らませて楽しむとしましょう。

変わらない事実は曲が美しいことと、どこかの誰かが一生懸命作った曲だということ。

頭に浮かんだモチーフを、組み立てて譜面に起こすのはエネルギーが必要な仕事です。

ましてこの時代ならなおさら。

 

だから美しい曲に敬意をはらって味わいましょう。

 

この曲が好きな人へのお勧め

 

ソナタ悲愴 第2楽章(ベートーベン)

ソナタ月光 第一楽章(ベートーベン)

アダージェット (マーラー)