発表会って何のためにやるの?それは周囲に褒められるため。自分で自分を褒めるため
緊張しない人はいません(多分)
発表会って何のためにやるのでしょう
それは
一生懸命頑張った成果を皆さんに披露し
教室の仲間たちの成果を見せてもらうためです。
つまり
頑張りを褒めてもらうため。
頑張りをたたえるため。
そのためにやるのが発表会です。
コンクールではないので
技能を比べたり
比べられるためではありませんよ!
みんなで音楽を通して
楽しい時間をすごすためのイベントです。
失敗しても
誰も怒らないしバカにしない。
もちろん死にません。
けれども緊張します。
だれでも緊張するのです。
緊張するのは辛いですが
緊張することによって
人前で演奏する
難しさ、
緊張感、
楽しさ、
満足感
を知ります。
そして、
準備することの大切さ、
挑戦する気持ちを学びます。
保護者の方々には発表会の意義について
ぜひぜひ知っていただきたいので
もう少し詳しく。
発表会の意義
その1
一曲とじっくり向き合うことができる
普段レッスンでは
一曲仕上げるのに
長くて2カ月
平均2週間から1カ月。
けれども
発表会の曲は
約3カ月かけて仕上げます。
ひとつの曲とじっくり向き合うことで、
深く曲について考えることが出来ます。
テクニックの面でも
音楽を解釈するという意味でも
確実に力が付きます。
何事も早く短というのが
近頃の風潮ですが、
一つのことに
じっくり向き合わないと
見えないこともあると思います。
その2
一人で舞台に立つ経験が出来る
一人で舞台に立つのは大変なことです。
一人で演奏するというのはもっと大変なことです。
誰も助けてくれません。
頼りになるのは自分だけ。
誰も頼れない時、
ひとつだけ頼りになるのが
練習した自分です。
一人きりで舞台に立ったとき
はじめて
結局
練習した自分しか頼りに出来ないことを知ります。
それはとても貴重な経験だと思います。
人前で一人で演奏することを
何度か経験した子どもは、
回を重ねるたびに度胸がつきます。
そして
歩き方
お辞儀
間の取り方など
舞台上での振る舞いも身に付きます。
たぶん
客観的に自分の振る舞いを意識する力がつくということだと思います。
それらは一朝一夕には身につかないことです。
その3
普段の地味な練習の意味を知る
毎日のピアノ練習は地味なものです。
地味な練習が必要なことは分かっていても、
練習が好きな子どもは少ないのが実情。
発表会は
地味な練習の積み重ねを披露できる場です。
観客に披露するのと同時に
自分でも
小さな積み重ねが形になったことを実感できる場です。
練習を重ねた結果、納得いく演奏ができたら
子ども達の大きな自信につながり
練習をまた頑張ろうと思えると思います。
その4
身近な目標ができる
他の生徒さんの演奏を目の前で聴くことで
多くの曲を鑑賞することができます。
「この曲いい曲だな」
「こんな曲が弾けるなんてすごいな」
「次は私もこんな曲を弾いてみたい」
と身近な目標が見えるようになります。
その5
観客としてのマナーとルールを学ぶことができる
それも発表会の大きな役割の一つ。
出演者も観客も身内(大きな意味で…)なので
大抵のことには目をつむってもらえます。
出演者がお辞儀を忘れても
演奏を間違えても
誰も怒らないですし
逆に応援してもらえるくらいです。
けれども観客に関してはどうでしょうか。
客席で話し声がしたり
小さな子供が大きな声を出しても
よほど目にあまることがなければ
怒る人はいません…。
見逃してもらえます。
それは違いますね。
何カ月も頑張って練習してきた子どもが
緊張でガチガチになりながらも
何とか頑張って演奏しています。
そんな時、
「ママ―」
という声が聞こえたら…。
演奏者はどんな気持ちになるでしょう。
演奏者よりもっと緊張している
保護者はどんな気持ちになるでしょう…。
一度出てしまった大きな声は
消せないのです。
もし演奏中にそんなことがおこったら
と想像することができると思います。
マナーというのはそういう場面で
学ぶことが出来るのです。
出演者に最大限の敬意を払う事。
出演者、周りの観客への配慮をすること。
配慮というのは、
色んな可能性を想像することです。
公的な場でのマナーについて
学ぶのには良い機会だと思います。
ぜひ親子で話し合っていただきたい話題です。
マナーもまた、一朝一夕には身に着かないことです。
場数を踏むのは
出演者ばかりではないのです。
とにかく発表会は学びの宝庫。
でもそれは
結果として子ども達が身につけること。
保護者の皆様には
その日が楽しい一日になるように
一緒に楽しみながら
そっと後方支援していただければと
考えています。
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