子どもが左右を覚えるのはいつ?ピアノで身につく上下左右と空間を把握する感覚

子供が右と左を覚えるのはいつ?―上下左右と空間把握

まねきねこ

 

幼児期に子ども達に身に付けてほしい事は

たくさんあります。

 

ひらがなが読めること

数を数えられること

集団でのルールを守ることなど

 

右と左を覚えることも

その中のひとつに

入っているのではないでしょうか

 

交通ルールを守ったり

文字を書くときの「とめ」「はらい」を理解するとき、

スポーツでも「右足」「左足」という言葉で説明があると思います。

 

左右を覚える方法

ご家庭で教える方法はいくつかありますね。

1どちらか一方の手に目印をつける

シュシュ、シールなどで手に早く目印をつける方法

コツは片方につけること

左右に色違いをつけるより絶対いいです

 

2生活する中で意識づけをする

「お箸を持つ手」

「鉛筆を持つ手」

など。

生活する中で折に触れ声をかける。

ただし左利きの子がいると、

兄弟姉妹での声掛けがちょっと面倒です。

我が家は娘が左利きなので

実際少し面倒でした。

「お姉ちゃんがお箸もつのが左手」

「弟くんがお箸もつのが右手」

みたいな長文のなるんですよね。

 

3「右あーげて!左あーげて!」のゲームをする

楽しいからゲームはいいですよね。

昔は「ツイストゲーム」とかあったけど

今はあるのでしょうか

旗を揚げるゲームは単純ですが楽しくて

素早く考える癖がつきます。

などなど

 

ピアノのレッスンで使う「上下左右」

ピアノのレッスンに通う子ども達は

左右を含め

「空間を把握すること」を自然にします。

 

導入期のピアノレッスンで

子ども達に最初に教えることは

上下、左右です。

しかも

視覚、感覚両面で。

 

五線譜の上下左右

楽譜は五線を音符が上下左右に動くことで音楽を表します。

 

五本の線上で音符が上にあがると

音が高くなる

つまり

鍵盤上では右に動きます。

 

音符が下がると

音は低くなるので

鍵盤上では左に動きます

 

ぴあぴあで導入期に使っている

「うたとピアノの絵本」は

みぎて、ひだりて、りょうて

の3冊で構成されているので

左右の手と楽譜の動き、鍵盤上の動き

それらを絡めて覚えてもらうようにしています。

 

ちなみに、

幼児さんとの会話では

みぎ、ひだり だけなく

指示語は出来るだけ少なく

何でも具体的な言葉で示す方がよいようです。

 

具体的に、否定語でない言葉で

がベストかな。

 

「手をきちんと準備しておく」

ではなく

「右手と左手は両方鍵盤においておく」

 

「手を少し上げる」

ではなく

「指が1本入るだけ上げる」

 

「足をブラブラしない」

ではなく

「足の裏を踏み台に全部つける」

という感じ。

 

そうした具体的な指示の中で

上下、左右、は大変よく出てくる言葉です。

ですから

ピアノのレッスンに通う子は

割と早く覚えてしまうのだと思います。

 

楽譜の上下は音の高さを表すのですが

楽譜の左右は時間の流れを表します。

 

音符が上下に大きく離れていたら

音の高低差があるので響きに広がりがでますし

上下がぎゅっと詰まっていたら

音が近いので響きが濃くなり、

 

左右の感覚が詰まっていたら

速く動いているということなので

疾走感がでます

左右が広くあいていたら

ゆったりした流れになるということです。

 

ですので

「ドレミ」がよめなくても

最初の音さえわかれば

音符同士の距離だけで

ピアノを弾くのは可能です。

 

むしろ

楽譜に慣れてると

楽譜を読むというのは

音符を読むのではなく

全体を図形のように感覚的にとらえるようになります。

 

フレーズの固まりの

類似性や対称性を捉えて弾くということです。

 

鍵盤上の上下左右

感覚的にとらえるのは楽譜だけではなくて

これは鍵盤の配置も同じです。

 

ピアノを弾く人は

自分の身体を基準に、

左右の手のどの指にどの鍵盤が来るのかを

感覚的にとらえて弾きます。

 

ひとつづつの並びのことは考えていないということです。

 

左右のどの指をどこに動かせば目的の音があるのか

空間把握的に認識しています。

ピアノは大きな楽器なので

この空間把握なしに弾くのは不可能だと思います。

 

調べたわけではありませんが

楽譜を読んで楽器を演奏する人って

割と空間把握能力が鍛えられるのではないかな。

 

私、数学が得に得意ということはないですが

「図形」の問題だけは得意でした。

関係ないかな…。

 

空間を意識するという意味で

幼児さんのレッスンをしていて

面白い瞬間があって

向かい合うと左右が逆になるということを

ある日突然気付く時が来るということ。

 

木琴をたたいたり、

指番号を示すときなど

私が子ども達と向かい合って指示するとき

「右手をだして」と言いながら

私自身は「左手」を動かします。

(子ども達から見たら右側になる。)

それで、子ども達に真似をしてもらいます。

 

先週まで同じことを何の疑問ももたないで

やっていた子どもが突然

「先生のは左手だよ!」

と指摘してくる時がくるのです。

 

そういうときは

「すごいね!そんなことに気付くなんて!」

といって褒めます。

小さな気付きかもしれませんが

「空間」を意識した素晴らしい発見だと思います。

 

鏡に映る姿が左右反対になるのに

上下反対にならないのって

不思議じゃなかったですか?

私は子供の頃かなり悩みました。

 

左右上下を覚える

空間を把握するというお話でした。