田中カレン作曲【こぎつね】ピアノ演奏難易度②
ピアノ演奏難易度別曲紹介
音楽は宇宙の調和を語る言葉
ピアノ演奏難易度②
田中カレン 作曲
【こぎつね】
フランス語で語る日本人作曲家
田中カレンは1960年生まれの作曲家です。
フランスへの縁の深く作品もフランス印象派のような透明感が感じられて惹きつけられます。
青山学院大学の仏文科に在学中、作曲家三善晃の勧めにより桐朋学園に入り直し、作曲を本格的に学びました。
師匠の三善晃も東京大学の仏文科に在籍後にパリのコンセルバトワールで作曲を学んでいます。
似ていますね。
その後もヨーロッパを拠点に活躍、今はアメリカ在住だそうです。
田中カレンの曲は理知的で、透明感と色彩感のある響きが特徴。
作品は世界各国で演奏されています。
女性作曲家が少ないと思いませんか
現在、田中カレンのような女性作曲家が世界で活躍していますが、演奏家はともかくクラシック音楽では女性作曲家がとても少ないです。
理由はシンプルで、歴史的にずっと男女差別が行われてきたからでしょう。
クラシック音楽は宗教音楽から進化してきたヨーロッパ伝統の音楽です。
その昔、女性は汚れたものとして教会にも入れなかったとかまあ、とんでもなく女性は差別されていたわけです。
作曲家の仕事が独立した職業になったのはベートーベン以降と言われています。
それ以前は教会なり貴族なりに遣えていたので女性がその地位を得るのは難しかったのでしょう。
作曲家が職業として確立されてからも、女性が自身の名前で曲を出版するなんて「はしたない」と思われる常識があったそうです。
そんな中でも名前を残している「クララシューマン」や「ファニーメンデルスゾーン」などいますが、
「シューマンの嫁」とか「メンデルスゾーンの姉」だから名前が残ったというラッキーもあったのではないかな。
もちろん、二人の才能は本物だったからこそ名前が残ったのでしょうけれども。
他にも名前を残せなかったアンラッキーな女性作曲家がいなかったわけではないと思います。
男女の性差として、論理的思考力が違うから女性は作曲に向かないという説もあります。
それはあと数百年後にならないとわからないですね。
つまり女性作曲家の作品が、どれだけ歴史的価値のあるものとして残っているのかを見届ける必要があると思うのです。
宇宙と音楽
「子ども達の宇宙や星への夢、動物への愛情、独創性とイマジネーションが豊かに育つことを願って作曲しました。」
この曲集のはじめに書かれた田中カレンの言葉です。
「音楽」の語源は宇宙です。
昔の人は宇宙の調和を知りたくて音楽を研究していったとか。
「こぎつね座」は小さく目立たない夏の星座です。
この曲が好きな人へのお勧め
いっかくじゅう(田中カレン)
ペガサス(田中カレン)
月の光(ドビュッシー)
ピアノとヴァイオリンのためのソナタ(フランク)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません