葉加瀬太郎作曲【エトピリカ】ピアノ演奏難易度⑨
ピアノ演奏難易度別曲紹介
大空へはばたこう
ピアノ演奏難易度⑨
葉加瀬太郎作曲
【 エトピリカ 】
奇跡の団地、千里ニュータウン
葉加瀬太郎は1968年生まれのヴァイオリニスト兼作曲家です。
生まれは大阪府吹田市、現在ロンドン在住。
千里ニュータウンの団地っ子だったとか。
親近感わきます。
ヴァイオリンは、お稽古事の一つとして始めたのだそう。
ところが近所に住んでいた幼馴染の女子に憧れてしまって、どうにかその子より上手になりたくてヴァイオリンの練習を死ぬほど頑張ったのだそう。
その幼馴染の方も現在プロとして活躍されています。
奇跡の団地ではないでしょうか!
大空へはばたくのだ!
雀、ニワトリ、白鳥など、鳥をテーマにしたクラシック音楽は沢山あります。
エトピリカも鳥の名前です。
世界中に広く分布していて赤い口ばしが特徴。
作曲者の葉加瀬太郎さんが好きな鳥だそう。
のびやかな曲想が「空を飛んでいきたい」「大空を目指す」という感じにピッタリだと思い曲の題名にしたそうです。
そして子どもたちへのメッセージとして
「大好きなことを覚えていて大人になって思い出すと、何か楽しいことが起きるかもしれないよ」
というメッセージを送られています。
経済、政治、疫病など時代が変わると世の中は変わります。
けれども、子どもたちにはいつも上を向いて羽ばたくことを夢見て生きていってほしいですね。
大人こそ夢をみることが必要なのかもしれませんけれども。
ヴァイオリニスト兼作曲家といえば
イタリアのヴァイオリニスト、パガニーニをご存知でしょうか。
葉加瀬太郎の髪型から連想したわけでもないですが…。
18世紀後半から19世紀の超人気音楽家なのですが、多分現代だとそこまでの活躍は難しかったかもしれません。相当個性的な人だったようなので…。
パガニーニがヴァイオリンを始めたのは5歳ごろ。
そして13歳には師匠から学ぶべきことがなくなったといわれ、自作の練習曲で練習するようになりました。
そのことが独自の技法、奏法を生み出したようです。
天才ってことでよろしいかと。
「悪魔に魂を売り渡して演奏技術を手に入れた」という噂がたつほどの腕前だったそう。
聴衆は演奏中に十字をきったり(アーメンというアレです)、パガニーニの足が地に着いているか確認していたとか。
痩せて浅黒い肌、鋭い目つきも悪魔伝説に拍車をかけたのかもしれません。
パガニーニの超絶技巧は才能と猛練習の結果というだけではなかったようです。
アルファン症候群という関節が柔らかく、指が長くなるという体質もあったのだとか。
本当に神様(悪魔様?)の仕業なのでは…と思ってしまいます。
演奏家としてだけでなく作曲家としても秀逸で、「24のカプリース」「ヴァイオリン協奏曲」など数多くの名曲があります。
ところが、それはほんの一部だそうです。
パガニーニは大変な秘密主義者で、独創的な技巧や奏法を人に知られるのを恐れていました。
オーケストラの楽譜は直前まで楽団員にも渡さず、演奏会が終わると即刻回収するという徹底ぶり。
そして死の間際になって多くの楽譜を燃やしてしまったらしいです。
同じ曲を繰り返し演奏するのも同様の理由で頑なに避けていて、サルディーニャ国王がアンコールを求めた時、「パガニーニは二度とくりかえさないのだ!」と言って断ったら
しいです。
そのため2年間国外追放になりました。
徹底的なのです。
とにかく音楽家として逸材で、後に続く音楽家達に多大な影響を与えたのも間違いないです。
有名な「パガニーニの主題による狂詩曲」を書いたリストは「僕はピアノのパガニーニになる」というくらい憧れたとか。
シューベルトは家財道具を売り払ってパガニーニの演奏を聴きにいったとか。
そして演奏会のあと「天使の声を聞いた」と感激したらしいです。
すみません、ほぼパガニーニの話になってしまいました。
もし興味を持たれたら
映画「パガニーニ愛と狂気のヴァイオリニスト」がお勧めです。
主演の俳優さんがプロのヴァイオリニストなので演奏だけでも聞く価値ありだと思います。
この曲が好きな人へのお勧めの曲
愛の喜び(クライスラー)
ヴァイオリンソナタ1番(フォーレ)
ヴァイオリンソナタ(フランク)
カプリース24番(パガニーニ)
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