体験型音楽プログラム曲紹介 グリーグ作曲【山の魔王の宮殿にて】

体験型音楽プログラム 曲紹介グリーグ作曲 山の魔王の宮殿にて(ぺールギュントより)

荒唐無稽な物語と素敵な音楽

魔王の宮殿

グリーグ作曲

山の魔王の宮殿にて

 

情景描写が豊かで物語性のある曲

イプセン作の戯曲

「ペールギュント」

の付随音楽として

作曲された中の一つです

後に

オーケストラ用の組曲として

まとめられました。

 

戯曲のあらすじは

青年ペールギュントが主人公

ノルウェーの田舎に住む若い農夫です

夢は色々持ちながらも

あまり心掛けはよくない

無鉄砲な怠けもの、だけど憎めない奴

 

村の娘を誘拐しようとして失敗し

そのまま山に逃げ込んで

トロルの国で過ごしたり

世界を放浪して商人になったり

アラビアの娘と恋に落ちたり…

と波乱万丈の冒険をします

そして

最後には

故郷の幼なじみと再会して

めでたしめでたし

というお話です

 

…というお話?

って何のこっちゃという

荒唐無稽なお話です

劇団新幹線の演目みたい

(ご存じない方はこちらどうぞ。やかましいけど面白いですよ)

 

 

このヘンテコな物語の中で

青年ペールが

山の中の洞窟に迷い込み

トロルたち(北欧の妖怪)に囲まれて必死で逃げ出す場面で演奏されます

 

トロル達の足音や踊りを表現する繰り返しのリズム

オーケストラの演奏では

様々な楽器の音が重なって

色々な表情のトロルの顔が浮かぶよう

 

恐ろしいのですが

何となく滑稽で

ユーモアのある曲です

 

北欧のショパン

グリーグは

ノルウェーを代表する作曲家で

ノルウェーの民謡や自然の美しさを表現するのが上手で

グリーグの曲を演奏するだけで

マイナスイオンに包まれるからあら不思議

 

ノルウェーの民族音楽…といっても

あまりピンとこない人が多いかな

先入観を持たないで何となく聞いていると

アイルランドとかスイスの音楽にも少し似ているかも

 

馴染みのある12音階ではなく

もっと原始的な

教会旋法という音の並べ方が使われていることが多いです

ドリア旋法

ミクソリディア旋法

など。

 

論理的

数学的

に音を並べた12音階に比べて

もっと自然に

なんとなーく

並べた音階というのが教会旋法

…すみません

うそじゃないけど説明が雑

こちらの記事こちらの記事

で一応触れていますので

興味のある方はどうぞ

 

そんな感じの原始的な音の並びを使って

短いモチーフを少しづつ変化させたり

装飾したりして繰り返すのが特徴

素朴な雰囲気です

そのあたりも

アイルランドの民謡と似ているのかも

 

それにしてもなぜグリーグは

「ペールギュント」

の付随音楽を引き受けたのでしょう…

 

グリーグといえば前述のように

ノルウェーの自然の中の素敵な小屋で

日々の日記をつづるように

さりげなく抒情的な音楽がもち味なのに

 

ハードロックが似合うような

(劇団新幹線にひっぱられています)

「ペールギュント」のイメージとは対極だと思うのです

同じイプセンの書いた

「人形の家」の方がまだ近い気が…

あえての共通点は

「ノルウェー愛」

ですかね

 

ノルウェーといえば…

村上春樹さんの小説?

それとも

ビートルズ?

 

ビートルズの「ノルウェーの森」

有名ですね

何も知らずに聞いたら

あれがノルウェー音楽かと思ってしまうかも

でも

あれはどちらかというと

インドっぽい気がします

一時期ビートルズって

インドに染まっていましたよね

 

私、ノルウェー音楽には思い出があって

aha(アーハって読みます)

ってご存じかしら?

ノルウェー出身のバンドなんですけど

 

私が中学生の頃

「Take on me」

という大ヒット曲をとばした

ポップス歌手なんですけど

部活(オーケストラ部)の友人が

レンタルレコード店で借りてきたCDを

部室で聞いた思い出があります

 

この曲

YMOを分かりやすくしたみたいな

シンセサイザーを駆使したポップス曲

なんですけど

アナログレコードしか聞いたことがなかったので

初めて聞いたCDから出るシンセの鮮明な音に

衝撃を受けた思い出があります

 

ノルウェーあまり関係ないですね

失礼しました!